池袋で見てまいりました。黒猫様も健在でした。
ストーリーは外伝です。原作で言うとマキシマムの序盤ぐらいでしょうか。原作仕様のナイブスが見たかった気も少しありますが、アニメはあれで完成しているので、独立した話として作るのは無難でしょう。
ガスバックとアメリアという二人のゲストキャラが軸になっています。
巨漢のおっさんガスバック。内藤先生はアメコミの流れを汲む作風ですので、極端なプロポーションのキャラが名物ですが、彼は比較的まともな体型です。ネブラスカファミリーみたいなのでは、ギャグ以外のことはできませんし(笑)。
ノーマンズランドは砂漠の世界ですので、どうしても奪い合いが起こる。そこでそれなりの信念を持って奪い合い...豪快な強盗に興じるのが彼です。右腕の武器は切り替え式で、活躍ぶりは劇場版の尺に悪役一人という重責に見合うものになっています。
若い女の子キャラがアメリアです。お陰でメリルとミリィは完全に脇役でございます。クールですがツッコミもこなす器用な人。男に触られると蕁麻疹、というのも生い立ちを反映しています。武器は普通の銃だけですが、最後にガスバックと秘密兵器同士の対決があります。
原作ではヴァッシュがひたすら身を挺して善人も悪人も助ける、比較的単純な描写でしたが、助けられた悪人が再び罪を犯したら、というのが本作というよりアメリアのテーマになっています。
ヴァッシュも神様ではありませんから、全ての人を救えるわけではなく、ヴァッシュによって助けられた悪人に害された人がいたとしたら、その悪人だけでなくヴァッシュをも恨むでしょう。そのあたりの結論を直接は語らせていませんが、原作と合わせると、プラントに依存する荒野の世界においては、何よりも生きていること、命を繋いでいくことが大切となるでしょうか。
ウルフウッドは途中から出てきますが、テレビシリーズに比べてパニッシャー(の機関銃)の着弾が派手になった気がします。アメリアと二人でガスバックの手下と交戦するシーンが素敵でした。
序盤はギャグ多めでウエスタンなカオス加減もいい感じ。アメリアという相手がいるためヴァッシュの軽薄さと器用な変態さも磨きがかかっています。手袋や靴を一瞬で脱がす早業は世界記録かもしれません。
ガスバックは磯部勉氏。内藤作品ではガングレイブで繋がりがあるのですね。舞台出身で素晴らしい声です。昔の名だたる声優も舞台出身でしたっけ。
ガスバックのかつての手下で、ターゲットにされるケインという人物を島田敏さんが当てられています。小物キャラが本当に似合う声です。
回想シーンのみですがアメリア母を永遠の17歳こと井上喜久子嬢。母親役は珍しいかもしれませんね。
パンフレットにグッズ通販の案内が入っています。ショットグラスセットは涙が出そうなので躊躇しますが、メタルチャームセットもいいですね。
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