2008年7月アーカイブ

学者戦士...?

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「攻殻機動隊」以来、ずいぶん久々に映画館に行き、「ドラゴン・キングダム」を観てきました。

「攻殻」の頃はシネマ・コンプレックスという言葉がまだ定着していなかったと思いました。そのシネコンに生まれて初めて入ったことにもなります。イオンの郊外型ショッピングモールの中に鎮座するワーナー・マイカル・シネマズ羽生店。ワーナー・マイカルは実家の近くにもあるのですが、そちらは結局まだ一度も行っていなかったのです。音割れのない快適な音響施設にまず感動してしまいました。

「崖の上のポニョ」などが盛況の中、一番小さい135席の第9スクリーンが1/3ぐらいしか埋まらないという寂しい有り様でしたが、作品自体は素晴らしいカンフー映画でした。正直、マイケル・アンガラーノ邪魔!というジャッキー・チェン/ジェット・リー両ファンの声は天界に轟くほどではないかと思われます。

カンフーオタクのアメリカ人青年ジェイソン(マイケル)が、質屋にあった如意棒をきっかけに昔話の中国に飛んでしまいます。そこで旅の学者でなぜか酔拳使いのルー・ヤン(当然ジャッキー)と出会い、如意棒を持ち主である孫悟空に返すのが使命だと告げられます。さらに旅の途中で、如意棒に選ばれた人を探す黙僧(ジェット)と出会い、二人で寄ってたかって哀れなジェイソンに修行を付けてラストバトルに突入。
この物語では孫悟空を五行山に封じたのがジェイド将軍(コリン・チョウ)なる人物になっており、ぶちのめすべき悪役がこの人。仙人なので不老不死。天界では他に「帝」なる人が出てきますが、天帝というより三尊の誰かをモチーフにしているようです。孫悟空絡みなら太上老君でしょうか。

...ドランク・『モンキー』なのに...猿っぽいのに...コミカルキャラなのに...孫悟空がジャッキーじゃないなんて!!でもジェットの孫悟空も、なかなかどうして。この人のことはまだ全然知らないのですが、役者ですねえ。裏声も出しますので要チェックです。もっとも、過去に女装したのに比べれば小さいことかもしれません(汗

展開は適度に無理があります(笑)。瀕死だったはずなのに霊薬を掴んで起き上がるシーンとか、もういいんです、観客は笑って許していますから。もちろん、両雄もマイケルもちゃんとした(謎)笑いどころを提供してくれています。

しかしジャッキー、全っ然衰えてないように見えました。ハリウッド作品は全速ではなかったんですね。黙僧と出会うまでは伝説的な酔拳を堪能できますし、引き続いて蟷螂も虎も鶴も蛇も出てきまして幸せです。ああもう、帰りに勢いでツタヤで借りてしまいましたよ、とりあえず「プロジェクトA」を。残念ながら「酔拳」は貸出中で「少林寺」は2しかありませんでした。

クライマックスは人数がもっと多いと最高だったんですけどね。さすがにカンフーアクションで人数を揃えるのは難しいんでしょうか。「阿羅漢」が桁違いの映画だったと再確認しました。

ヒロインのゴールデン・スパロウ(リュウ・イーフェイ)がちょっと物足りなかった気がします。儚すぎるんです。昔の作品では女性格闘家も大活躍していましたが、今は流行が違うのでしょうかね。白髪魔女(リー・ビンビン)の方は名前通りのアクションも見せてくれましたし存在感がありました。もっと妖怪っぽい外観だと完璧だったのに、とは世間の人は思わないんでしょうけれど。この白髪魔女は中国の武侠小説をベースにしたキャラのようです。

エンドロールを見てびっくり、アメリカ韓国香港、あとちょっと中国本土とカナダ、という布陣でした。韓国すごいですね。脚本などのストーリー骨格では乱暴な作品も目に付きますが、映像技術に関しては一線級と言っていいのではないでしょうか。ひるがえって日本は、この作品の冒頭に入った邦画の宣伝が「おくりびと」でしたし、黒澤明と共に娯楽大作は終焉してしまったんでしょうか...。
いや、人情系も、ちょっとシュール入ったお笑いも、嫌いではないのですが、何というか「刑事物語」の系統が見たいな、と。

久々の映画館、素敵な時間でした。来週は何を見に行きましょうか。

ところで、今の人って終演の拍手はしないんでしょうかね?

酔えば酔うほど強くなる

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フォン・ベック伯と会いに書店に行ったら、視野の端に引っかかった書籍の「クレオパトラ」が「ネクロフィリア」に見えた場合、行くべきは眼科でしょうか、脳外科でしょうか。

さて、偶然でも関係する事象が重なった場合、その印象はとても強くなります。今日の場合、TBS王様のブランチで目にした「ドラゴン・キングダム」と、AT-Xの銀魂で目にしたドラゴン隊長という、二つのジャッキー・チェンネタでした。
この映画、原題は"The Forbidden Kingdom"のはずなんですが、邦題には「ドラゴン」を付けてきました。ブールス・リー以来の伝統なんでしょう。サモ・ハン・キンポーも日本では「デブゴン」の名を与えられていましたし。

カンフー映画、好きです。アクションは見ていてスカッとしますし、ストーリーも単純明解で実にエンターテイメント!香港国際警察のラストとか最高です。三節棍を作ってみたり木のハンガーを振り回したりした人は少なくないはず。
私はブルース・リー世代よりは下になるので、基本的にはジャッキー・チェンの世代です。彼も香港返還からハリウッドに行き、ちょっと精彩を欠くように見えていました。なんでもアメリカではあのスピードが速すぎる、と注文が付いたせいもあるようですが。

ジャッキーの次の世代がジェット・リーになりますが、ほとんど見たことがありません。実は「少林寺」に出ていたんですけどね。最初に知ったのが「HERO」という有り様で、これは「マトリックス」の影響を隠さないSFXが売りの作品なので、食わず嫌いで今もって見たことがありません。唯一見たことがあるのは、今年に入って海外出張中に見た「精武英雄(邦題:フィスト・オブ・レジェンド)」だけで、しかしこれが素晴らしかった。ビリー・チョウのタフガイっぷりは悪役としてとても魅力的でした。

やっぱり猛スピードで最後には悪役をぶちのめすのが醍醐味だと再確認した次第。久しぶりに映画館に行こうと思っていたところでしたので、明日にでも行ってこようと思います。

停電・瞬断・白い影

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大変な落雷があり、会社で数度の1分ほどの停電と、10回ほど体感でわかるレベルの瞬断に遭遇してしまいました。当然、自宅も同様で、サーバーは電源が落ち、ミニコンポと目覚ましラジオの時計が点滅しておりました。レコーダーのお知らせも全て消えていましたので、こちらも影響があったようです。幸い録画中の番組はありませんでしたが。
川崎の実家では、ここ20年ほど停電の記憶がありません。インフラのレベルが違うのでしょうか。ATOK2008のMac+Windowsを申し込んだついでに、APCの無停電電源を注文してしまいました。

そして帰路、田舎の雨上がりは道路に白い影が出現します。飛び跳ねる三角形のシルエット、その破壊力は赤木軍馬のFJカートをスピンさせるほど。奴の名は、カエル。車のライトで白く見えるだけで、恐らくアマガエルでしょう。避けようがない数でしたので、何匹か、十何匹か、轢いたはずです...。レッドクラブ大移動で有名なクリスマス島の人たちも、こんな気分なのでしょう。南無。

さらばPHS

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phs.jpgiPhone発売間近というタイミングで820Pを新規で契約し、Willcom 03やD4発売後というタイミングでWX310Kを解約するというマイペースっぷりを発揮してみました。

厚みが2/3になり、ポケットに入れてもとても楽です。レスポンスは比較になりません。PHS世界は遅い端末が多いですからね。
厚みが違うので斜め視点だとうまく揃わないのですが、写真は二台を並べたところ。壁紙はにゃこまんま定食から頂いた「戦国TURB」のものです。

3Gとはいえソフトバンクの音質は良いというほどではなく、あらためてPHSの音質を実感しましたが、そのためだけに月三千円も払えません。最後の半年は昼得にしていたぐらいに通話の機会も元々なく、¥980プランが相応しい人間にとって、基本料金の高さは耐え難いものになっていました。
車の生活ですとネットを見る機会もありませんので、ウィルコムのメリットを全く感じなくなっていましたから。

さて820P、人生で二台目のBluetooth端末になりますが、車に設置したI-O DATA PDI-B904/CHFと良好に接続されています。WX310Kは時折勝手に接続が切れたり、また車を降りてから戻っての再接続ができない等の問題がありましたが、そんなことはありません。B904は基本的に当時のドコモの松下端末でテストされていたようですから、同じ松下と相性が良いのはもっともな話。

ただリトライをしていることがあるようで、タイムアウト直前に接続されるとB904が赤ランプ点灯になるという、ちょっと不気味な現象があるのだけは多少気になりますが、実用上の問題ではありません。本当にタイムアウトになることは、アクセサリONの接続状態からエンジンをかけるといった、短時間での切断再接続でないかぎり、一度も発生していません。

しかし何より、Bluetoothを有効にしていてもバッテリーが数日レベルで持つのはうれしい限り。通常なら一週間は持つWX310Kも、Bluetoothを入れると半日持ちませんでしたから、隔世の感があります。これなら頻繁にON/OFFする必要はないので、Bluetoothメニューの階層を気にすることはありません(でも公開は無効にしないと危ないです)。

サブ画面と呼ぶのか、外側の表示を常時点灯にできないのだけが玉に瑕ですが、単色有機ELのようですし、寿命の問題もあるのでしょう。

バランスの取れた端末だと思いますが、携帯の世界はもっといいのもたくさんあるのでしょう。ウィルコムの音声端末に比べてしまうと、特にBluetooth縛りでWX310Kから脱せなかった視点では、携帯の進化は圧倒的なものでした。
clonewars.jpgあれからアニメ版DVDを入手しまして、ようやく見たところですが、イメージと違う感じが否めませんでした。或いは、それは旧シリーズ(Ep.4~6)が誤解を与えていただけなのかも知れません。

とりあえず全般的な印象としては、
・台詞が少ない
・絵は違和感なし
・動きはやっぱりアメリカアニメ
・ストーリーが大味
・内面描画が薄い・わかりにくい
といったところでした。動きに関しては、パワーパフガールズとかフューチュラマとか、あちらのアニメの動きです。絵もアメコミとしては好きな部類に入ります。

ひたすら戦争が描かれるので、人間ドラマを中心にしているEp.1~3とは一線を画します。だから4部構成(例えばEp.2を前後編)としないで、この部分を脇に追いやったのでしょう。制作費の問題も大きかったのでしょうが。

アナキンの暗黒面の兆候に関する描画は安直でした。アサージ・ヴェントレスに対して憎悪を爆発させる理由がよくわかりません。負けそうになってリミッター解除とかいう、日本のインフレ格闘漫画によくあるパターンに見えてしまいました。ノヴァンのラストシーンは暗黒の力なのかどうかも、ちょっとわくりにくかったです。ただの雄叫びだったようにも見えました。しかしどちらのシーンも、パルパティーン議長が言葉巧みに誘惑していったのと落差がありすぎます。こんなに簡単に暗黒面に引っ張れるのなら、長い間ねちねちと甘言を弄する必要はなかったのではないでしょうか。

さて、イメージが違うというのは、結局スターウォーズも超能力バトルだったのかなあ、ということです。日本人がスターウォーズをテレビで見た頃には、超能力ものは大量に存在していました。特に1983年の劇場版「幻魔大戦」の存在は大きいところです。Ep.5のダースベイダーは完全にこの系統でしたし、Ep.6の皇帝はあまつさえ手から怪光線まで飛ばしています。
しかし、ルークはライトサーベルを手元に寄せるぐらいでしか、最後まで念動力としてのフォースを使わなかったのです。「使う力」ではなく「感じ取る力」なんだろうなあ、アメリカ人の見る「禅」的なのかなあ、一味違うなあ、と思い込んでいたのですが、どうも違ったようでした。

Ep.1~3ではジェダイも念動力フォースを派手に使います。しかし面倒っぽい時にドロイドを吹っ飛ばしたり、シスの念動力に対する防御であったように見えたのです。しかしそれは、単にそう思おうとしただけかもしれません。
アニメではもう完全に超能力バトルとなっています。特にダントゥインでのメイス・ウィンドウは、そりゃあ派手に大量に大規模に嵐のようにドロイドを撒き散らしてくれました。すごい速さで移動しますし、ものすごい距離を飛びますし、何よりサイズミック・タンクからの衝撃波を防御するシーンは、これまたよくある不可視の繭のような超能力バリアだったのです。劇場版「AKIRA」で鉄雄がレーザーを防御するシーンとかですね。

フォースがただの超能力だったとすると、Ep.4~6の描画がおとなしかったのは、単に技術的な問題であって、本当はやりたかったのに私が勘違いしていただけなのか、と思ってしまうようになりました。
正直なところ、幻滅を感じています。あの伝説の松崎しげる版が私の最初のスターウォーズであり、小さい頃に最も記憶に残った最古の実写映画でもあったのです。

フォースの描画は、本当にこれでよかったんでしょうか?
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