ソ連

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少し前、速水螺旋人「靴ずれ戦線」という漫画に手を付けまして、速攻でお気に入りに加えられました。

速水螺旋人氏を知ったのは富永浩史作品経由(「小説 馬車馬戦記 ディエンビエンフー大作戦」)で、富永浩史氏はあさりよしとお作品経由(挿絵で見つけた「俺の足には鰓がある」)です。

コラムの異様な情報量も特徴の一つですが、その中でソ連でフィアットやペプシがライセンス生産されていた、と書かれていたので驚きました。

ソ連解体当時の私は17歳。国際情勢に特に興味を持ってはいませんでした。基本的には衆愚的な「悪い国」でしかなかったと言っていいでしょう。従ってソ連が実際の所、一般市民レベルでどういう国だったのか一切知らずにおりました。

ロシア文学も全く知りません。最近になって囓り始めましたが、一冊目が「ロシア怪談集」(河出文庫)ってのは我ながらどうかと思います(汗

というのは平たく言えば、速水・富永両氏の土台を知りたいなあ、と漠然と思っているからでしょう。私の数少ない中学以前の読書歴には神話というのがありまして、そこ派生のものは大体好きです。幻想文学、ホラー、土着の神様・妖精その他諸々。

神話に興味を持ったのは、ファンタジーRPGのモンスターを解説したパソコン雑誌記事や書籍だったでしょうか。「RPG幻想辞典」(ソフトバンク)は今も書棚にいます。

ですので「靴ずれ戦線」や富永氏のデビュー作「ルスキエ・ビチャージ/死天使は冬至に踊る」は興味津々の内容ですが、「バーバ・ヤガー」という魔女がムソルグスキー「展覧会の絵」の第9曲にあったことにも先ほど気付いたばかりです。

その「展覧会の絵」はPC-8801mk2付属デモのBGMで知りました。「プロムナード」「キエフの大きな門」が使用されていまして、もう1曲がバッハの「バディネリ」ですが、それはつい最近突き止めたところです。

私が持っているポリドールの交響曲版CD(アバド指揮)では「バーバ・ヤーガの小屋」は「キエフの大きな門」に間髪入れずに繋がっていますから、しばらく聞いていませんでしたがよく覚えている曲でした。

民話ならソ連が遠くなっても関係のない伝承の話ですが、それとてあまり見つからず。「ロシア英雄物語」(平凡社)とか「ロシア民俗夜話」(丸善)とか、いずれも絶版です。日本にロシア人は結構いますから、もっと知りたいものですが。

キリスト教と共産主義によって民間伝承がかなり失われているとも聞きますね。残念なことです。

ましてソ連自体の話となるともっと厳しいでしょう。世界史レベルの話以外に関心を持つ人は極めて少数だろうからです。そもそも日本語の本がどれだけあり、どれだけ現存しているのか。

試しに「ソヴェートの市民生活」(弘文堂)なる古い本(終戦直後のアテネ文庫)の復刻を読んでみたところ、美化することなく淡々と書かれていてなかなか面白いものでした。格差も結構あるよとか、結婚観はこんな感じだよとか。

ただ何しろ物資不足の時代に苦労して発刊された薄い本なので、非常に駆け足になっています。また、1949年の内容だというのも考慮の必要があるでしょう。

もうちょっと新しい本はいずこ。「ルポ・ソビエトNOW」(読売新聞社/1983)なんかどうなのでしょうね、と思っているところです。

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