DisplayPort茨の道

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MacBook Proにはご存じの通りMini DisplayPortがありますが、ここからHDMIでかなり解像度の高いモニタを接続しようとして苦労しました。

2つの制限があったのです。DP++によるTMDSと、そうでなくとも変換回路そのものと。

まず、DP++周りの話。DFPやP&Dに始まるモニタのデジタル接続方式は、DVIそしてHDMIに至るまで、TMDSという信号を使っています。つまりDVI-HDMI変換は、ただ繋ぎ替えているだけです。

# HDMIはDVIのSingleLink相当である代わりに
# DVIより高い周波数を使えるという違いがあります

対してDisplayPortは、PCI-Expressの親戚と言えば良いのでしょうか、データをパケットで送っておりTMDSとは全く違うものです。しかしTMDSを直接出せる規格が存在します。それがDP++ロゴで示される、Dual-Modeと呼ぶものです。イメージとしてはUSBキーボードやマウス付属のPS/2変換ですね。

DisplayPortは新しい規格なので、例えばWUXGAが上限とかいうことはありませんが、このDual-ModeでのTMDSはフルHDが上限となっています。つまりこのやり方ではDVIやHDMI経由でフルHDまでしか使えません。

Dual-Modeも4K対応の規格が作られていますが、2013年末ぐらいからの流通です。4K対応のDP++用アダプタは「Type 2」と呼ばれ、フルHDまでのものは今後「Type 1」と呼ぶとのこと。もちろんType 2にはPCとアダプタ双方の対応が必要です。

ならばDisplayPort本来の信号を受け取って、それを自力でTMDSにすればDP++ Type 1の制限はかからなくなります。変換回路のための電源が必要(ただしバスパワー動作でACアダプタは不要)なアクティブ型の製品はほぼ全てこちらのはずです。

ところがこれもまた制限がありまして、TMDSへの変換回路(恐らくIC一個)がフルHDを上限としているものが多いようなのです。まあHDMIといえば大抵はフルHDですし、それを超える解像度の需要がかなり限られていたのは確かですが。

ともかくアクティブ型を探すにしても明記されていないし、明記するようなメーカーのものはフルHD上限ばかりだし...。そういうわけで、たどり着いたのがAccell社のB086B-008Bで、とりえあず2560x1440を60Hzで表示できました。

正規に国内流通していないので、仕方なく個人輸入しました。約29米ドルですが4個まとめ買いでも約18k円でしたから、5千円程度なら少量販売の適正価格と言えるでしょう。

4K非対応のはずのMacで、フレームレートが下がりながらも4K出力できることがあるというので、この製品は少し前にネット上で話題になったものだとか。ちなみに上記公式ページにありますが、B086B-008BとB086B-008B-2はパッケージの違いだけの模様。

4Kが旬になっていますから、4K対応でアクティブ型のDisplayPort-HDMI変換は需要がありそうに思いますが、Accell社製品でなくとも、さっさとどこかから国内販売してもらたいたいものです。

と言ってるうちに加賀ハイテックの取り扱いでJDA159というのが発売されましたが、これは上記Type 2でした。英語ページにDualMode 1.1/1.2準拠のPassiveと書かれています。つまりかなり新しいDisplayPortでないとフルHDまでです。

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