おとなし

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八王子で少年犯罪がありました。いつもながら不思議なのは、犯人が「おとなしい子」というのが驚きをもって語られることです。

本当におとなしい子がいる可能性は否定しませんが、自己表現していないだけという方が多いのではないかと思います。それが下手なのか、抑圧されているのか、後者であれば事態は深刻です。

「おとなしい子」の犯罪が目立ち始めて何十年になるでしょうか。未だに「おとなしい」=「安心」という構図が存在していることに呆れます。

多発しているのなら、もう原因を個人に帰するべき次元を超えているのです。それが組織を考えるということで、もしドラあたりでも触れられているのではないでしょうか。

地域社会が崩壊している以上、もう子どもは独りでには育ちません。日本の伝統的教育は非常に抑圧的です。家庭の外に発散できる場所があったればこそ、まともに育っていました。

しかし現代の社会不信・相互不信は他者の関与を許しません。家庭の外を許さず、また家庭の中が猜疑心に溢れているとすれば、潰れて当然でしょう。

子どもには全てが平等に見えています。つまり、親が他者を排除することが、いつか自分が排除されるという恐怖になるのです。

少年犯罪の根本原因は間違いなく大人と社会にあります。他者を疑ってかかる姿を見て子どもが育ったのに、どこに正常な心が生まれる余地があるでしょうか。

道はきっと愛から始まるのでしょう。All You Need Is Love.

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