Paint.NETとTWAIN

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先月末、COMサーバーについて書きました。これが64ビットWindowsにおけるTWAINの話だったのですが、形になりました。

TWAINLocalServer.zip

Paint.NETでTWAINを使うものとして、効果プラグインのTwainableというのが既にありますが、64ビット環境では動作しませんでした。またクリップボードに入れるところまでしか行なわないらしいので、もう一手間かかりました。

こちらはファイルタイプのプラグインとして作ってあり、拡張子pdtwainを開くとTWAINから読み込みます。またアウトプロセスCOMサーバー経由なので、64ビット32ビット問わず動作します。スキャナの選択は通知領域から行ないます。

pdtwain.dllとTWAINLocalServerLib.dllをPaint.NETのFileTypesフォルダにコピーしてください。その上で、TWAINLocalServer.exeを適当な場所にコピーし、
TWAINLocalServer.exe -RegServer
として登録してください(管理者権限が必要)。登録解除は
TWAINLocalServer.exe -UnregServer
です(同じく)。

ベースとして、らんゆうじろう氏のCTWAINManagerを使っています。スキャンのウィンドウとスキャナ選択とを自動で切り替えるため、処理が完了してから行なえるようPostMessageをいくつか追加しました。

...というのが、そもそもTWAINが64ビット非対応というところから始まったものでした。公式TWAINは対応を果たしているのですが、Windows同梱の古い仕様のものは未対応なのです。

AnyCPUマネージドアプリであるPaint.NETから呼ばれるTwainableは、64ビット環境ではアンマネージドDLLとして64ビット版を要求するのですが、TWAINのDLL本体はWindowsフォルダの32ビット版しか存在せず、読もうとして落ちていたわけです。

そこでCOMサーバー。しかし肝心のデータの受け渡しをどうしたものかと試行錯誤をし、結局SAFEARRAYにまで手を付けました。ファイルマッピングでも良いのですが、不慣れなマネージド側の処理が楽になるので、マネージド配列として扱えるSAFEARRAYは好都合だったのです。

ちなみにタスクメモリは32/64の垣根を越えることができませんでした。ハンドルではなく直接アドレスを扱うAPIだからでしょうか。タスクメモリを使わなければデュアルインターフェース/オートメーションが使えるので、これはこれで悪い話ではありませんが。

まだエラー対策が不充分なのと、TWAINのウィンドウが背後に隠れる場合があるので、もう少し改良してからホームページ側で公開します。

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