銀河ヒッチハイク・ガイド

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hitchhiker.jpg人類は地上で三番目の知能だ、というファイアボールの台詞の元ネタがこれだと聞いて読んでみました。

バイパス建設のために主人公アーサーの家が破壊されようとする事件と、それにまつわるお役所仕事の描写から始まるという、何とも辛気くさい開幕です。宇宙に飛んでからは次から次へとアイデア山盛り。文体そのものは淡々としていて、視点は一歩引いた感じがします。

役所仕事ネタといえば、この作品より前ですが、モンティ・パイソン「THE GAS COOKER SKETCH」(1971)を連想しました。アメリカでも刑事コロンボ「パイルD-3の壁」(1972)がありましたが、同年代ですね。

マーヴィンはひょっとして、ギャラクシーエンジェルのノーマッドの先輩だったりするのでしょうか。

一見すると散漫なライトノベルと似た文体ですが、どーでもいい裏話に見えるものが後からほぼ伏線として回収されていくので、作り込まれているのは間違いありません。ゼイフォードの脳みその話がいつ回収されるのかわかりませんが。

地球は作られた惑星だった、それも我々俗人には何の意味もない目的のために、という衝撃の種明かしですが、園山俊二「ギャートルズ」冒頭もそんな感じでしたね。厭世的ですが肩肘を張らないのは素敵なことです。

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