ターミネーター3

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先週、テレビ朝日でターミネーター3を見ました。その先週にはテレビ東京でターミネーター1も。
特に3をきちんと見たのは初めてかもしれません。

t3.jpg収穫は、2のおさらいシーンで「地獄で会おうぜベイビー」が入ったこと。テレビの最初の放送時はこれだったはずなのに、特別編の放送と同時に「さっさと失せろベイビー」に差し替えられてしまって寂しかったのですが、存在が確認できました。

ジョンが落ちぶれ、サラ・コナーは死に、ダイソンは犬死に、おまけにT-Xが弱いという散々な3ですが、元々1でタイムパラドックスを平行世界として回避しているため、3も一応、平行世界として考えることができます。

忘れていましたが、1の設定ではカイルを送り出した後にタイムマシンは破壊されたことになっているため、2の時点で既に矛盾があったのです。ですので、設定の矛盾についてはツッコミ無用と言えます。綺麗に終わった作品を改悪して蒸し返すのは愚の骨頂だと思いますが。

設定の壁を棚上げしてもなお評価できないのは、同人作品的な内輪受けシーン(サングラスや胸膨張、トイレ格闘など)が目立つのもあるのですが、一番大きいのは、T-Xの魅力が弱いために単発作品としても出来が悪いからです。

ターミネーターは人殺しのための機械ですので、人がゴミのように死ななければなりません。T-1000は景気よく刺し殺してくれました。刺し殺す、これもポイントの一つだと思います。ボディビル出身のシュワちゃんを1から起用したことからも明らかですが、最初から本質的に肉弾戦が魅力なのです。
T-Xは冒頭で何人も殺していますが、全部拳銃です。拳銃で人を殺すのは子どもにだってできるので、印象が弱い。パトカーへのリモコン細工もコソコソやっていましたが、従来なら警官の殺戮シーンになったところでしょう。

ターミネーター自身の映像的な面白みもありませんでした。
少しずつ破壊されていくT-800/T-850、(効いてはいないものの)ショットガンで穴だらけに、或いは頭を真っ二つにされるT-1000。T-XはT-1000ほど変幻自在ではありませんが、ダメージすら一時的にもほとんど表現されておらず、変化に乏しいものとなっていました。汚れ表現を嫌うであろうモデルを起用したことも原因かもしれません。

T-Xが能力を発揮するシーンが足りないため、液体金属名物の変身シーンもおかしな事になっていました。せっかくケイトの婚約者に化けたのに、接近中に自分から元に戻って殺害失敗。この世界のAIは、時代劇の悪役みたいに自分から悪事の説明をするような間抜けなのでしょうか。

今日フジテレビでやっていた2を見ると、人間相手ならオーバーキルになるような、全くクレイジーな戦いが楽しかったのを思い起こします。製鉄所シーンの前は最たるもので、T-800がトレーラーのボンネットに飛び乗り、至近距離から運転席のT-1000に自動小銃を乱射、さらに猛スピードのまま横転、液体窒素で凍結、撃たれてバラバラ、熱気で溶けて再生。「二人ともやり過ぎだわ!!」
こういう驚かせてくれるアクションシーンも3にはありませんでした。

リモコンパトカーとはしご車でのカーチェイスは迫力がありましたが、3で楽しかったのはここの他...軍施設のT-850との格闘で、足が反対側に動くシーンぐらいでしょうか。SFアクションは想像力が足りないと急速に萎みます。

さて、邦題4ことSalvationが公開されました。ネットでは既にツッコミが開始されていますが、せっかくなので見に行きたいと思います。

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