シゴフミ

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死に魅入られている人間などというものは、ロクなものではありません。キルケ某みたいな人でもあるまいし、絶望の闇の中で正しく歩ける人間は滅多にいません。そうでない人は、時間と共に熱病から醒めなければ、死ぬか、殺すか。向き合って人生の一部にするのは大切なことだけれど、取り込まれたら堕ちるのみ。
余命の宣告などによる自分の本物の死と違い、他人の死や、言葉だけの死は何か別の危険なものであるように思われるのです。

...というようなことを書きながらラスト2話を見始めたのですが、反吐が出るような展開でした。見てる方が辛いですね。なぜ虚構の世界でまでこの世の黒い部分を見せられなきゃならないのか...。

しかしそこからはとても明るい結末でした。フミとミカが本音でぶつかり合うシーンは爽快ですらありました。ミカに関しては駆け足だったので、チアキが何をしたのか全く不明ですが、原作を読めということでしょう。1クール作品の宿命ということで。

最も記憶に残っているのは、第3話の千川大輝の父が野島要に反論されて言葉に詰まるシーンでした。舞台「レインディア・エクスプレス」の遺書のシーンを連想してしまいました。実に。

設定には色々と矛盾も見え隠れしていますし、あんまり何度も通しで見ようとは思いませんが、印象的な作品でした。

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